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- 年中行事
お正月から大晦日まで、日本には四季を通しさまざまな行事があります。これらは、農耕民族であった私たちの祖先が暮らしのなかで培ってきた知恵と習慣に基づくものです。どの行事にも、生活の糧となる農作物が豊かであるように、日々の生活が安泰で幸福であるようにと神々への願いと感謝が込められています。各地域で独自に行われるものも含み、古代の信仰が息づく日本ならではの行事を、将来にわたって大切に引き継いでいきましょう。
令和6年開催予定日新年を無事に迎えられたことへの感謝を捧げ、その年を幸福に送れますようにと神さまにご挨拶申し上げましょう。当神社では、1月1日午前0時、年の始めを祝う歳旦祭(さいたんさい)が斎行され、初詣が始まります。
小正月(1月15日頃)の民間伝承行事です。松飾りや注連縄(しめなわ)、書き初めなどを持ち寄り、空き地にうず高く積み上げて焚き上げます。火にあたったり、残り火で焼いた団子を食べたりしながら、無病息災を祈ります。プラスチック製品が増えたこともあり煙害によって都市部では行事が開催されにくくなりましたが、当神社では冬の伝統行事を子供たちに体験してもらおうと、平成29年から新たに開催しています。煙を少なくする為お焚き上げするものを丁寧に選別し、地域のご理解をいただき斎行しています。当日は神職が古札焼納祭(こさつしょうのうさい)、火起こし式を斎行したのち、どんど焼きを行います。火に炙って食べる竹に刺したお団子は大人気で、小規模ながらも冬の楽しい行事となっています。
旧暦の新年である立春の前日に行う、年越しの行事です。豆は清めの力を持つ穀物であるという言い伝えから、豆を撒いて邪気を祓い、新年を迎えます。当日、社頭で「福豆」をお頒けしています。
祈年祭(きねんさい)は、2月17日に行われる五穀豊穣を祈る祭事です。稲の収穫期を、一年の区切りとしていた古代では、豊作を願うおまつりとして種まきや田植えを行う前に斎行されていました。稲の美称である「とし」と祈りの意味をもつ「こい」を合わせて「としごいのまつり」とも呼ばれます。当日は、神職により豊かな実りを祈願する祭事を行います。
初午祭(はつうまさい)は、2月最初の「午の日」に稲荷神社で行われる祭事です。古来、稲荷神は五穀の生産をつかさどるとされ、諸産業の守護神として崇められてきました。現代においても、商売繁昌、家内安全、交通安全、芸能上達などを祈願する多くの人々に崇敬されています。当神社では、境内社・兼務社をはじめ氏子邸内社で祭事を執り行っています。
神さまとともに生きるための第一歩は、お家の守り神となられた祖先の御霊(みたま)を大切におまつりしていくことです。古来、春分の日と秋分の日は祖先をおまつりする日とされてきました。当神社では、横浜霊園に設けた共同奥津城(おくつき)にて御霊にて御霊祭(みたままつり)を斎行します。
親にとって感慨深い節目となる子どもの小学校への入学。小さな背中に大きなランドセルを背負って歩く新一年生の姿はとても可愛らしく、同時にどこか頼もしくも見えるものです。勧学祭(かんがくさい)は、お子さんの成長を見守ってくださる神さまに、この晴れやかな日を迎えられることへの感謝を捧げ、あらためて今後の健やかな成長をお祈りする祭事です。
五子どもたちの健やかな成長を祈り、境内に鯉のぼりが掲揚されます。
夏越祭(なごしさい)は、五穀豊穣を祈り、疫病など災いのない平穏な暮らしを祈願する祭事です。前夜に斎行される宵宮祭(よいみやさい)では、ご神前に巫女舞の奉納を行います。また、夏越祭の期間中は、落語や演芸などの伝統芸能をみなさんで楽しむ夏越寄席(なごしよせ)や、日頃の何気ない神道や神社の疑問について、神職と一緒に考える「坂の上神社教室」や「小さな花火大会」「スギマロ駄菓子店」など、その年毎に様々な催しを行っています。皆さんに神社へ親しんでいただくお祭りです。
病気や災難、よくない考えなど、知らず知らずのうちに引き寄せてしまう不浄な気のことを「穢れ(ケガレ)」といいます。神道では穢れは生命力=「気」を「枯れ」させるものとして、神さまのお力をいただいてこれを祓い清める祭事を半年ごとに行います。1年の折り返し地点となる6月末に、日常生活のなかで無意識に溜め込んでしまう穢れを祓い、清らかな心を取り戻しましょう。当神社では参列者を祓い清める大祓式(おおはらえしき)を行ったのち、茅(かや)で作った「茅の輪(ちのわ)」をくぐりながら夏越大祓歌(和歌)を唱えます。当日の参列がかなわない方には「人形(ひとがた)」の郵送によるお祓いも行っています。
夏休み中の数日、境内でラジオ体操を行います。
8月15日、戦争で尊い命を落とされた横浜市保土ヶ谷区の英霊をおまつりし、平和を祈念します。
境内には平和記念碑が建てられています。
祖先をおまつりすることを大切にする神道では、この時期に祖霊舎(それいしゃ)を清め、迎え火を焚いて祖先の御霊をお迎えし、ともに過ごすことを慣習としてきました。迎え火を目印に来られた祖先の御霊は盆踊りなどを通して子孫の様子をご覧になり、お供えものをともに味わい、送り火によって帰られます。何世代、何十世代にもわたって命をつないでくださった祖先の存在に思いを馳せ、感謝することは、自分自身を尊び大切にすることにもつながります。当神社では新盆をお迎えになるお家へお伺いし、新盆祭(にいぼんさい)を斎行します。
神社が行う年中行事のなかで、最も大切なおまつりとなるのが例大祭です。年に一度、各神社に由縁の深い日に行うことを慣例とし、氏子とともにご祭神のご神徳を称え、そのご加護に深い感謝を捧げます。
当神社では町と一体になって準備を進め、宵宮祭、大祭式、神輿渡御(みこしとぎょ)などを行います。地域より選出される子供たちによる神職役、巫女役の奉仕や、盛大に行われる神輿渡御では、町内数か所より出発した数基の神輿が終結して揉み合い、あふれる熱気のなかで、神さまと人、人と人とを、深く、強く結びつけます。
春季霊祭と同様に、横浜霊園に設けた共同奥津城にて御霊祭を斎行します。
3歳の男女児、5歳の男児、7歳の女児を対象に、これまでの成長を神さまに感謝し、これからの更なる健やかな成長をお祈りします。当神社では11月15日に近い日曜日に七五三祭を斎行し、里神楽や巫女舞の奉納を行います。また10月中旬から11月末までの期間には、フォトスポットを設置し、記念の写真撮影を楽しんでいただけます。
2月の祈年祭と対の関係になる新嘗祭(にいなめさい)は、11月23日に行われます。神さまのご加護のもと五穀の収穫を得られたことに感謝し、今後も神さまの恩恵を授かれるよう祈念します。当日は「みんなで新嘗祭」と称して、家庭菜園で収穫した収穫物をご神前にお供えいただいたり、境内の清掃を行ったりと、ご家族皆さんで参加いただけるほのぼのとしたおまつりです。
一年のとじ目に、積み重なった穢れを祓い清める神事です。
一年の感謝を込めてお参りいただく12月の後半は、年末詣の期間としています。新年の神棚のお神札を受けにお参りに来られる方も多く、有志によって手作りしめ飾りの販売や、冬至には保土ケ谷区で収穫された柚子の頒布を行います。また、ご神木のしめ縄作り、そして掛け替え作業も行われます。
一年を締めくくるおまつりとして、大晦日の夜に行われます。その年を無事に過ごせたことを感謝し、心身を清らかに、新たな気持ちで新しい年を迎えましょう。